無職でもクレジットカードは作れる?

「クレジットカードが欲しい、無職だけど申し込める?」
「会社を辞めてしまって生活費がちょっと苦しい今。クレジットカード申し込みは可能?」
「今は無職だけど就職先はもう決まっているがクレジットカードの審査はパスできる?」
今回は、こんな疑問に対して解説していきます。

まず結論から言うと、無職でクレジットカードを申し込むことはおすすめできません。クレジットカード発行の最も重要な条件は「安定した定収入がある」ということであり、無職では審査に落ちる可能性が極めて高いからです。クレジットカードの審査に一度落ちると、再申し込みするには少なくとも半年は期間を開ける必要があるし、たとえ半年後でも「無職」「審査落ち」というダブルのマイナス要因がついたままであったら審査に通るクレジットカードもほぼ皆無となってしまいます。

そんなリスクがあると知っても、事情によりどうしてもクレジットカードが欲しいという人のために、無職でクレジットカードを申し込む方法はあるのか?について、考えていきます。

無職のときは安易にクレカを申し込まず、他の選択肢を検討する

いろいろな支払いでクレジットカードを必要とする場面がありますが、目的によってはクレジットカードではなく他の方法を選択することもできます。無職であれば以下のような選択肢についてもまず検討してみましょう。

<すでにクレジットカードを持っている場合>
クレジットカードをすでに1枚持っているけれど、もう少し使いやすいカード、特典が魅力的なカードが欲しいと思っている人の場合はどうでしょうか。現在はたまたま無職であるなら、新たなクレジットカードの申込はやめて、今あるカードをきちんと延滞なく使い続けるとともに、アルバイトでもいいので早く再就職をしましょう。そうすれば「良好なクレヒス」「定収入」という2つの有力なスコアがつき、欲しいクレジットカードの入手が近づきます。また、健康上の理由などで今後も当面就職の予定がない場合は、今あるクレジットカードを使い続けてクレヒスをできるだけ長く蓄積して、それから次のカードを再検討します。

<ネット通販・スマホの契約で使いたい><海外旅行で使いたい>
これらの用途にはクレジットカードが最も便利ですが、かなりのケースでデビッドカードでも代わりの役割を果たせます。まずネット通販は問題なく使えるし、スマホの契約ではデビッドカードでもOKのケースが増えてきました。海外提携デビッドカードを持てば海外旅行にも使えます。デビッドカードは預金口座があれば審査不要で作れます。

<キャッシングしたい>
まず「キャッシングしたい」という目的でクレジットカードを作ることは、無職のときはほぼ不可能です。そして代わりの方法として考えられるのがキャッシングですが、審査の甘い消費者金融のキャッシングでも無職のときに借り入れを申し込んで審査にパスすることはかなり難しいです。ここでも「安定した収入がある」ということが必須だからです。そして「無職でも即日OK」などとうたうサービスは闇金なので絶対に借りてはいけません。こんなときは家族や信頼できる友人に頭を下げるほうが近道です。

「主婦」「学生」なら無職でもクレジットカードが作れる

本人が無職でも例外的に審査に通りやすい場合があります。それは、「主婦or主夫」「学生」の場合です。主婦or主夫であれば配偶者、学生であれば親に安定した収入があればクレジットカードが持てます。他に、年金受給者もクレジットカードを新規に持つことが可能です。ただし審査にパスできるカードは限定されています。

<専業主婦・専業主夫におすすめのカード>
専業主婦・主夫はショッピングをする機会が多いため、流通系のカードが審査に通りやすいです。
・イオンカード
・ファミマTカード
・楽天カード
などがあげられます。年金生活者もほぼ同様です。

<学生におすすめのカード>
専門学校・大学などに在籍している18歳以上の人はクレジットカードを作るチャンスです。なぜなら、社会人よりも審査基準が甘い傾向があるからです。学生が申し込めるのは「学生専用」または「学生もOK」というクレジットカードになりますが、クレカを持っていないならば必ず1枚は作っておくべきでしょう。そして延滞せずに着実にクレヒスを積み重ねていけば、将来もずっとクレジットカードを持ち続けることができます。学生向けのカードとしてたとえば以下があります。
・三井住友VISAデビュープラス
・VIASOカード
・学生専用ライフカード

無職の人がクレジットカードを申し込むときのコツ

現在無職で、クレカの審査に落ちるリスクも承知の上でどうしても今、クレジットカードに申し込みたいという人のために、無職だがクレジットカードに申込むときのコツについてご紹介します。
ただし、以下のすべてに抜かりなく書類を整えて申し込んでも審査に落ちる可能性は50%以上あるということを踏まえ、自己責任で申込をしてください。

1)無職と書かない
職業欄に無職と書いた場合、審査にパスする可能性はほぼゼロです。本来であればアルバイトでもいいので何らかの仕事で給与所得をもらってから申し込むべきですが、止むを得ない場合はアルバイトで採用を決めてもらってその会社名を書くとか、派遣会社に登録してその会社名を書くなどの方法をとります。それも書けない場合、不動産や株、不用品売買などで少しでも収入があれば「自営業」と書く方法もあります。

2)過去の勤務先・年収を記載する
仕事を辞めて間もない場合は、以前の勤務先・年収を書き、「現在は就職活動中」と書いて審査で認められる場合もあるようです。すでに良好なクレヒスがあり、かつキャッシング履歴がなければ可能性が少し高くなります。

3)キャッシング枠ゼロで申し込む
「キャッシング枠ゼロ」でかつショッピング枠10万円などの最低限度の範囲で申し込むと、それだけ審査基準が緩和されることになります。無職で申し込む場合は必ずキャッシング枠ゼロとしてください。

4)固定電話と継続して住んでいる住所を記載
電話番号の欄に、携帯電話だけでなく固定電話も記載し、長く継続的に住んでいる住所で申し込むことも重要です。書類に記載する住所と住民票や運転免許証などの身分証明書の住所が一致していることも事前に確認しましょう。

5)嘘の記載だけでなく、記載ミスもNG
すでに退職しているのに過去の勤務先を書くことは厳禁です。比較的審査の甘いカードで仮にいったん審査にパスしたとしても、その後行われる途上審査で嘘が発覚したらクレジットカードが取消され、さらにその後他の会社を含めてクレジットカードを作ることができなくなります。また、記載ミスがあると、たとえうっかりミスであっても故意が疑われてしまうので、書類は慎重に書き、よく点検してから提出しましょう。

6)申し込むのは1枚のみ
複数枚を同時に申請すると「多重申込者」とみなされ、審査してもらえないばかりかブラックリストに載ってしまうこともあります。クレジットカードに関してはたくさん申し込めばどれか引っかかるということはあり得ません。常にクレジットカードの申込は1回1枚のみです。

現実的な話をすると、たとえば、「何らかの勤務先を記載する」「固定電話番号を記載する」などの書類の体裁が整っていて、かつ今までの良好なクレヒスがある人なら審査の甘いクレジットカードを持てる可能性がやや高くなります。逆に、「無職で新規に申込」「無職でクレヒスに傷がある」のような場合は如何に書類を整えてもまず無理なので、審査に落ちてマイナスの履歴を増やさないよう、最初から申し込みを見送ることをお勧めします。

無職でも審査に通りやすいクレジットカード

以上ご紹介してきたようなことに気をつけて、最後は無職でも比較的審査に通りやすいと考えられるカードを1つ選んで申し込みます。おすすめのカードは以下です。

・ACマスター
消費者金融大手のアコムが発行するクレジットカードです。データを蓄積している大手ならではの迅速な審査が魅力です。公式サイトではカード発行が可能かどうかを簡易診断してくれる「3秒診断」もあるので参考にしましょう。ACマスターカードはキャッシングをメインの用途としているので、支払い方法がリボ払いに限定されていることが他のクレジットカードとの違いです。

・楽天カード
ポイントが貯まりやすく使い勝手もいい楽天カードは、審査に通りやすいクレジットカードのひとつとされています。審査がスピーディーであることも人気の理由です。

・ライフカード
ライフはもとは信販系の会社です。審査に通りやすいといわれ、かつ、ポイントなどの特典が豊富で幅広く使えるクレジットカードです。

・ファミマTカード
ファミリーマートが発行するクレジットカードです。幅広い利用者を想定しているので比較的審査に通りやすいとされています。

以上おすすめのクレジットカードを紹介しましたが、最後にもう一度確認しておくと、上記4社のカードでも「無職」と書いた場合は審査に通る可能性はほぼゼロです。クレジットカードを申し込みたい場合は、アルバイトでもいいので仕事を決めて、最低限勤務先情報を記載できる状況を作ってから申し込むことを強くおすすめします。